セカンドオピニオン外来について
他院で抜歯を勧められた、高額な治療費を提示された、歯科治療に不安や疑問をお持ちの方に向けたサービスです。
当院では、「なぜそんなに放っておいたんだ」「なんでこんなにボロボロなんだ」といった否定的な言葉は決して使いません。一人ひとりの患者さんには、それぞれの歯科治療に向き合うタイミングがあると考えています。
担当医・担当衛生士制による一貫した対応、分かりやすい説明、丁寧な接遇、プライバシーに配慮した診療スペースなど、患者さんがリラックスして治療を受けられる環境づくりを心がけています。治療を受けたくない、話だけを聞きたいという方も大歓迎です。

こんなお悩みありませんか?
BE DENTAL CLINICのセカンドオピニオン外来では、
以下のようなお悩みをお持ちの方を対象に、適切な診療とアドバイスを提供しています。
対象となるお悩み
- 他院で抜歯を勧められたが、他の選択肢を知りたい
- 治療費が高額で、不安がある
- どんな治療方法があるのか聞いてみたい
- 口の中の状態が悪く、歯科医院に行きにくい
- インプラント以外の選択肢がないと言われた
- 数百万円の治療費を提示され、他の方法を知りたい
- 歯科医師に質問しづらい、または答えが曖昧で不安
- 歯医者で怒られるのが怖い
具体的な症例紹介
実際に以下のようなケースについて、本ページで詳しく解説していきます。
CASE1
奥歯を失った場合の治療法
患者さんの状況
60代女性。右下の奥から2本目の歯(以下「右下6」)を失い、他院で相談したところ、「すぐにインプラントを入れましょう」と言われたそうです。
しかし、本当にそれがベストな選択なのか不安になり、当院に相談に来られました。
右下6にインプラントを入れるのは正解なのでしょうか?
実は、その答えは前後の歯の状態によって変わります。

治療の選択肢:前後の歯の状態別に考える
- 前後の歯が健康で、10年以上しっかり使えそうな場合
-
このケースでは、インプラントを選ぶのは良い選択肢です。
一方で、ブリッジ(両隣の歯を削ってつなぐ治療)にすると、前後の歯に負担がかかり、寿命が短くなってしまう可能性があります。
長期的に見ると、インプラントの方が前後の歯を守れるため、より良い選択といえます。 - 前後の歯は普通の強さで、5〜10年は問題なく使えそうな場合
-
この場合、今すぐインプラントを入れずに、まずはブリッジで様子を見るのも選択肢の一つです。
なぜなら、将来的に両隣の歯(右下5・右下7)が悪くなったときに、そのタイミングでインプラントに切り替えた方が、トータルでの治療がスムーズになるからです。例えば、最初に右下6にインプラントを入れた後、数年後に右下5・7もダメになってしまった場合、最終的に3本のインプラントが必要になる可能性があります。
一方で、最初にブリッジを選び、必要になった時点でインプラントを2本だけ入れる方法なら、手術の回数を減らし、費用を抑えることもできます。
- 前後の歯の状態が悪く、長持ちしない可能性が高い場合
-
このケースでは、早めに右下5・7も含めて治療計画を立てる必要があります。
選択肢としては、- 今のうちに右下5・7も抜歯し、3本のインプラントを入れる
- まずはブリッジで様子を見て、歯が悪くなった時点でインプラントにする
特に、右下6の1本だけにインプラントを入れてしまうと、前後の歯がダメになったときに、再び大きな治療が必要になるため、おすすめできません。
インプラントは「今すぐ」より「将来を見据えて」選ぶ
このように、たった1本の歯を失っただけでも、前後の歯の状態によって最適な治療法は変わります。
「抜けたからすぐにインプラント!」ではなく、「将来、どの選択が一番負担が少なく、長持ちするか?」を考えることが大切です。
- インプラントが最適な場合もあれば、ブリッジで様子を見るのが良いこともある
- 前後の歯の状態によって、長期的に最適な治療を選ぶことが大事
- 十分な検討なしにインプラントを選ぶと、後々の治療が大変になることも

「本当にこれがベストなのか?」と悩んだら、ぜひ一度ご相談ください。あなたにとって最適な治療法を一緒に考えます。
歯を失った場合の治療方法についてはインプラントのページをご覧ください。
CASE2
他院で「抜歯が必要」と言われたが、本当に抜くしかないのか?
患者さんの状況
50代男性。他院で歯の痛みを相談したところ、「この歯はもう治せません。抜くしかないですね。」と言われました。
抜歯と聞いてショックを受け、「本当に抜かないとダメなのか?」と疑問に思い、当院にセカンドオピニオンを求めて来院されました。
実は、抜歯が本当に必要かどうかは、その歯の状態や治療の選択肢をしっかり確認しなければ判断できません。
他院で抜歯を勧められた場合でも、適切な治療を行うことで歯を残せる可能性があるのです。

歯の基礎知識:どのような過程を経て抜歯に至るのか?
一般的に、1本の歯に対して行える治療の回数は4〜5回といわれています。
では、どのような経過をたどると「抜歯が必要」という診断に至るのでしょうか?






多くの患者さんが、「もう1回だけでも自分の歯を残せないか?」と願っています。
実際に、抜歯が必要と診断された段階でも、もう少し歯を延命できる可能性があるケースも存在します。
当院のアプローチ:抜歯を回避できる可能性がある温存療法
当院では、他院で「抜歯が必要」と診断された場合でも、可能な限り歯を残せるよう最善を尽くします。
もちろん、どんな歯でも絶対に残せるとは限りませんが、以下のような治療法が適用できるかどうか診査することが可能です。
ルートセパレーション(歯を分割して保存)
- 保険適応
根の股の部分に虫歯や膿が溜まっている場合に、根を半分に分割して保存する方法。
ルートセパレーションの流れ



メリット
- 抜歯を回避できる
- 保険適応なので費用を抑えられる
デメリット
- 根の股の部分のみに問題がある場合に限られる
- 本来2本足である奥歯を分割するため、強度が著しく弱くなる
- 分割した部分の清掃が難しくなる(再度虫歯になりやすい)
ヘミセクション・トライセクション(具合の悪い部分の根のみを抜去)
- 保険適応
具合の悪い歯の根がある場合(割れている、虫歯が奥まで進行している、膿が溜まっている)、該当する根だけを抜歯して保存する方法。
ブリッジの場合

ヘミセクションの場合


トライセクションの場合


メリット
- 抜歯を回避できる
- 保険適応なので費用を抑えられる
デメリット
- 2本ないし3本の根のうち、1本のみが具合が悪い場合に限られる
- 本来2本もしくは3本足の根の1本を抜歯するため、強度が著しく弱くなる
- 前もしくは後ろの歯と繋ぎ合わせたブリッジにして治す為、前後の歯も巻き込んだ治療になる
歯の移植
- 保険適応
親知らずが残っている場合、具合が悪い歯と親知らずを同時に抜歯して親知らずをその部位に移植する方法。
歯の移植の流れ




メリット
- 親知らずの抜歯も、具合の悪い歯の抜歯も一挙にできる
- 保険適応のため費用を抑えられる
- 入れ歯、ブリッジ、インプラントの欠損補綴を回避できる
デメリット
- 侵襲が大きい(傷が2箇所できるため、術後の腫れや痛みが出ることがある)
- 親知らずの根の形や生え方によっては出来ない場合がある
- 移植の一般的な生着率(骨とくっつく確率)は50%程度のため、失敗する可能性が大いにある
- 全身の状況や服薬状況によっては行えない場合がある
- 移植が成功したとしても平均的な持ちは5年ほどである
- 治療期間がかかる(移植した歯がくっつくのに3ヶ月は待たなければならない)
意図的再植(一度抜歯して、歯を修復して同じ場所に埋め直す)
- 保険適応外
歯を一度抜歯し、根っこの先にあった膿を取り除いた後、歯を元に戻し固定をする方法。
治療の基本手順



意図的再植の治療プロセス




メリット
- 再度ご自身の歯で物を噛めるようになる
デメリット
- 保険適応外のため、費用がかかる(当院では99,000円(税込)です)
- 根の形によってはうまくいかない場合がある
- 基本前歯でしか対応できない(奥歯は根の形が複雑な為、難しい)
クラウンレングスニング(外科処置を行い、歯を温存)
- 保険適応外
虫歯が根の深くにまで進行している場合、外科的に歯茎や骨を削って歯を残す方法。
クラウンレングスニングの流れ




メリット
- 抜歯を免れる事ができる
- エクストルージョンと比較して、比較的速やかに歯を治す事ができる(トータル2ヶ月ほど)
デメリット
- 外科手術が必要である
- 保険適応外
- 他の歯と比べて歯茎の位置が下がってしまう
- 抜歯後の治療(入れ歯、ブリッジ、インプラント)では歯茎・骨の位置が下がってしまうのでいずれも不利に働く
エクストルージョン(歯の挺出)
- 保険適応外
虫歯が根の深くにまで進行している場合、外科処置はせずに歯を矯正的に引っ張り出して歯を残す方法。
エクストルージョンの流れ




メリット
- 抜歯を免れる事ができる
- クラウンレングスニングと比較して、外科処置をしなくて済む
- クラウンレングスニングと比較して、歯茎の位置は変わらない
デメリット
- 保険適応外
- 偶発的に抜歯に至る可能性がある(必ずしも成功するわけではない)
- 根の長さが短い場合は、行えない場合がある
- 引っ張り出す期間が2〜4ヶ月かかるので、クラウンレングスニングより治療期間がかかる
- 相対的に根の長さが短くなるので、持ちが悪くなる(クラウンレングスニングと比較しても)
戦略的ブリッジ
- 保険適応
欠損している歯があった際、前後の歯も具合があまり良くない場合は将来性を見越してインプラントではなく、ブリッジを取り入れる。(一生涯そのまま持てば最良)
その際、少しでもブリッジの期間を長持ちさせる為にも自由診療のブリッジが一番良い。
当院では保証期間を設けています。
その後、残念ながらブリッジがダメになってしまった場合(前後の歯どちらかの根が割れたり、虫歯になってしまった場合)、その後のインプラント治療や入れ歯治療から保証料を差し引く事が可能です。(自由診療に限る)(差額治療)
大切なことは、期間的にも費用的にも無駄にならないようにすること。将来性についてもご提案いたします。
戦略的ブリッジのイメージ

メリット
- 抜歯を回避できる
- 保険適応なので費用を抑えられる
デメリット
- 2本ないし3本の根のうち、1本のみが具合が悪い場合に限られる
- 本来2本もしくは3本足の根の1本を抜歯するため、強度が著しく弱くなる
- 前もしくは後ろの歯と繋ぎ合わせたブリッジにして治す為、前後の歯も巻き込んだ治療になる
CASE3
インプラントが高額で困っている方への代替案
歯を失ったので、インプラントをしたいけれど今は費用を工面できない…。
そんな方は義歯を装着して費用を確保する期間を設けることもできます。
ブリッジにしてしまうと前後の歯を痛めつけてしまうのでブリッジは実は最も慎重に選ぶべき選択肢なのです。

当院の「期間的にも費用的にも無駄にならない」ご提案
暫間義歯
- 保険適応
入れ歯であれば前後の歯を痛めつけません。
インプラント治療に移行するまでの一時的な入れ歯、これが暫間義歯です。
保険適応です。作成していきましょう。
暫間義歯のイメージ

CASE4
前歯がなくなった場合の最適な治療法
前歯を失ってしまった際、ブリッジにしたくない、インプラントにもしたくない。
そんな方にはメリーランドブリッジもおすすめです。前後の歯を削る量も最小限に治す事ができます。

当院で提供している「削る量を最小限にしたブリッジ」
メリーランドブリッジ(前歯を削らずに接着性の入れ歯を装着する)
- 保険適応外
前後の健康な歯の裏側を一層だけ削り、接着剤で固定する方法。
メリーランドブリッジのイメージ

メリット
- 削る量を最小限にすることができる
- 審美的に治すことができる
デメリット
- 治療するための様々な条件がある(前歯の1本のみの欠損に限る、前後の歯が健康な歯でなければならない、噛み合わせが強い人は適応外、歯周病でない人など)
- 通常のブリッジより外れやすい
- 外れてしまった場合は通常のブリッジかインプラントに移行する必要がある
- 保険適応外なので費用がかかる(165,000円(税込)) 両隣の歯が通常のブリッジやインプラントと比べて虫歯になりやすい
上記のような様々なオプション治療も行っております。
個々の患者様のお口の中を実際に拝見し、どの治療が適応できるのか、できないのかは実際にご来院頂き、お調べする必要がございます。
お口の中の重症度にもよりますが、複数回に渡る治療計画を一緒に検討していく必要がある方もいらっしゃいます。
症状がある方は症状を取り除く処置を行っていきつつ、今後の治療方針について担当の歯科医師、歯科衛生士より回数をかけご説明します。
費用面に関しましてもご予算に応じた治療内容もご提案できますのでお気軽にお問い合わせください。